1社あたり平均53個。これが、日本企業が実際に利用している
業務アプリの数です。しかも前年から15%も増えており、
今後も増加が続くと見られています。

IAM導入を検討する際、意外と後回しにされがちなのが
「そもそも、どこまでを対象にするか」という論点です。

01

M365などのクラウドサービス

全社共通の基盤として使われることが多く、
多くの企業でIAM導入の出発点になります。

02

部門ごとに契約しているSaaS

営業・人事・経理など、部門ごとに個別契約された
ツール群。全体像の把握自体が難しいケースも。

03

オンプレミスの基幹システム

クラウドサービスとは異なる認証方式・権限体系を
持つことが多く、統合の難易度が高い領域です。

これらすべてを最初から一元管理しようとすると、
検討がなかなか前に進みません。53個ものアプリを
一度にすべて棚卸し・統合しようとすれば、
プロジェクトが止まってしまうのも無理はありません。

POINT ― 段階的に対象範囲を広げる

大切なのは、優先順位をつけて進めること

対象システムは、リスクの大きさ・利用者数・業務への
影響度をもとに優先順位をつけ、段階的に範囲を広げていくのが
現実的です。多くの企業では、次のような順序で
着手しています。

STEP 1

全社共通基盤

M365など、利用者数が最も多い領域から着手

→
STEP 2

部門SaaS

リスクの高い部門・データを扱うSaaSから順に対象化

→
STEP 3

基幹システム

影響範囲を見極めながら、最後に統合を検討

「完璧な全体最適」を最初から目指す必要はありません。
対象範囲の線引きと優先順位づけこそが、これまでお伝えしてきた
棚卸し・課題分析・認証方式選定を、無理なく前に進めるための鍵です。

自社にとっての優先順位、一度整理してみませんか。次回は、
これまでの内容を踏まえた「導入ロードマップの描き方」について
総まとめとして解説します。